世々にわたる神の計画

 第1章
喜びの朝終る罪の夜

喜びの朝終る罪の夜

  ――悲しみの夜と喜びの朝

  ――真理を求める二つの方法

  ――本書に示されている方法

  ――研究の範囲

――信頼できる聖書研究と危険な推測の習慣との差

――預言の目的

――二つの見地から見た現在世界の宗教的状況

――エジプトの暗夜

――約束の虹

――義人の道は前進の道

――大いなる背教の原因

――宗教改革

――真の進歩を妨げる原因

――知識の完成は過去にではなく未来にある

 

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"Joy cometh
in the Morning."
Psalms 30:5

     本書のタイトル世々にわたる神の計画は、神の計画には預め神に知られた順序正しい前進があることを暗示している。神の啓示は、この見地に立ってのみ、美しく調和するものとして理解される。

    罪が許されている時代は、人類にとって決して忘れることのできない暗闇の夜であるが、義の太陽であるメシヤによって持たらされる正義と恩寵の輝かしい日は、嘆き、悲しみ、苦痛、病気、死などによって長らく苦悶し続けてきた時代に対比して、すべての人類に健康と幸福をもたらす。

夜はよもすがら泣きかなしんでも朝と共に喜びがくる。
(詩篇
305

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What is the world
waiting for?

    この苦痛に悶え苦しんでいる間にも、すべての人類は本能的に黄金時代と呼ばれるそのの到来を待ち望み、願ってはいるが、偉大なエホバの目的を知ることなく盲目的に暗中模索している。しかし、その日に関する最も高度な概念でさえ、その真実の来たるべき姿から、はるかにかけ離れた低いものである。

    偉大な創造者は、彼らが求め期待したものをはるかに超える豊かな肥えたものをもって祝宴をもうけ、その饗応にあずかる被造物を驚嘆させる。神の愛の長さ、広さ、高さ、深さを知って驚く被造物に対し、神は次のように語りかける。

 

わが思いは、あなた方の思いとは異なり、わが道はあなた方の道とは異なっている、天が地よりも高いように、わが道はあなた方の道よりも高く、わが思いはあなた方の思いよりも高い
(イザヤ558、9)

 


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The Sun of Righteousness reveals "present truth" now due.


   
本書によって著者は、一般に理解されているより尚一層、調和と美と道理にかなう過去、現在、未来にわたる神の計画を読者に紹介しようと務め、また、その成功を信じているが、それは全く著者の能力や知恵によるのではなく、これらの事を現在の真理として教えるものは、一千年期の暁に現われる義の太陽から発する光によるのである。

    そして今、現在、この真理は心の清い誠実な人々にのみ理解される。


What is a reasonable foundation for faith?


   
しかし、今日の懐疑論の流行は、誠実な人々をさえ真の宗教と真理の基礎をも疑わざるを得なくさせている。だから、すべての信仰の基礎である神の言葉を十分に研究し、未信者でさえも確信せざるを得ないような明白な証明を提示するように務めた。

  そのために、それが人々の理性に訴え、受け入れられるように、また聖書の教えが可能な限り、寸分の狂いもない正義の定義によって計られ、その基礎を築くように務めた。


Objective:

A plan consistent with God’s character and
harmonizing conflicting Scriptures


   
聖書はすべての聖なる良心に、終始一貫した調和のとれたものとして受け入れられるべきであると信じるので、自ら調和し、神の性質にも調和する聖書の教訓を示すことによって、本書は神の言葉を研究する人々の助けとなるべく出版された。

    聖書を神の計画の黙示と認める人々は、それが神の霊感によるものなら、その教えは全体として、神の性質に調和し、一致するものでなければならないということに疑いなく同意するであろう。

    真理探求者としての私達の目的は、神の啓示した、全体として完全に調和のとれた、その計画を知ることである。神の子供としての私達には、それぞれが必ず成し遂げられると期待する根拠がある。真理の霊が私達を真理に導くと、神が約束されているからである。(ヨハネ1613


Methods of study:

1. Investigate all
    religious beliefs
             or
2. Study God’s
    Word


   
研究者としての私達には、二つの取るべき方法がある。その一つは、種々の教会の宗派によって示されているすべての見解の中から、私達が真理であると考えるものを探し出す方法であるが、これは最限のない努力を要する。

  この方法をとった場合、私達が直面する困難は、もし私達の判断がゆがめられ、ねじ曲げられていたり、または私達の偏見がこれをとんでもない方向に曲げてしまった時――いったい、偏見にとらわれない人がいるだろうか?――正しい選択が妨げられ、私達は真理を否定して誤りを選ぶかもしれないということである。

  繰り返して言うが、この方法を取った場合、私達が見失うものは大きい。

  なぜなら、真理は、完全なる日までそれを探し求め、その光の中を歩む人にその輝きを増し、前進を続けるが、一方、種々の宗派の様々な信条は何百年も前に定められ規定されたものだからである。


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     また、その各々は、重要な点で他の宗派と矛盾しているので、その中に多くの誤りが潜伏していることが明らかだからである。この方法は、混乱と迷宮に私達を導くのみである。

  もう一つの方法は、私達の心からすべての偏見を排除すること、だれも神の言葉に現わされている以上に神を知ることは出来ないこと、熱心に誠実に指導を仰ぐ心の謙遜な人にのみそれが与えられること、を心に止めながら、偉大なる著者によって導かれ、神が備えた種々の助けを借りることによって理解を得る方法である。(エペソ41116


Is there truth
in tradition?


All religious teaching should guide the student
to Scripture

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Geneva Bible


  
この第二の方法による研究者を助けるために本書は書かれた。本書に引用されているのは、聖書の言葉を証明するために、この世の歴史的事実に論及する他は、すべて聖書の中から引用している。近代神学者の意見は重視せず、初代の父と呼ばれる人々の意見は顧みない。

  彼らの中には、本書に述べられていることと一致する意見を持つ人々も多いが、現在およびいつの時代でも、他の人が信ずるという理由である特定の教理を信ずることは、いかに信頼すべき人の意見ではあっても、誤りの元である。

  多くの良心的な人々が、誤りを信じ、これを教えてきたのは、明らかにこれが原因であったといえる。(使徒行伝 269

  真理探求者は、自分の器から伝統という泥水を捨て、神の言葉である真理の泉から清水を汲んでこれを満たさねばならない。また、真理探求者をその泉へと導かない教えは、いかなる宗教的教訓であろうと重んじられてはならない。

 聖書全体とその教えをごく一般的に急いで調べることでさえ、本書にとっては膨大な仕事であるが、現代の急速の世の中の動きに合せて、許される限り、簡単明瞭に真理の重要性を著そうと務めた。


Thorough orderly study is necessary in the science
of Divine revelation


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聖書研究に本当に興味を持つ人にとって、単に本書にざっと目を通すだけでは無意味であって、ここに示されている聖書的裏付けによって神の計画の力と調和を汲み取っていただきたい。

  ここでは、特にあらゆる読者層が、真理と一般的神の計画をしっかりと把握することができるように真理の様々な断片をわかり易い言葉と順序で提示するように務めた。

  いかなる種類の科学を研究する場合にも秩序だった綿密な研究方法が要求されるが、神の黙示を研究する場合には、特にそのような方法が要求される。

  本書は、神の啓示した真理に関する論文であるのみならず、他のどんな書物とも異った見地から真理を研究していくという事実から、一層の綿密さが要求される。

  本書では、一般にキリスト者がおろそかにしている多くの問題――中でも主の再臨、新旧約聖書の預言と象徴――をあえて取り扱うことを辞さない。聖書の教えの最も重要な点を見のがし、または省略していかなる神学も一切かえりみるべきではない。

  しかし、歴史的既成事実によって、聖書の預言を熱心に真面目に研究しようとする人と、無謀な学説とあいまいな空想からなる推測によって研究しようとする人との間には、大きな差があることを認めない訳にはいかない。

  後者の危険に陥る者は、預言の研究者というより、自らが預言者となってしまうのである。


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    黙示された神の目的を敬虔に研究することほど貴いことはない。――これは、御使いたちもうかがいみたいと願っていることである。(ペテロ112

  神の知恵が、現在過去、未来におよぶ預言を与えているという事実そのものが、マタイ伝5章だけで人を救うには充分である と言って神の言葉の研究を怠っている人々の愚かさに対する非難である。預言は単に未来に対する私達の好奇心を満たすにすぎないと考えるべきではない。


Object of prophecy:

To acquaint
the child of God
with his Father’s plans


   
その目的は明らかに神が子供たちに父の計画を知らせ、その計画に子供たちの興味と共鳴を参加させ、そして神の見地から見た現在及び未来に子供の考えを及ばせるためである。このようにして主の業に興味を持った人は、僕としてかみに仕えるだけではなく、子であり相続人として、精神と理解をもって神に仕えるであろう。

  未来に起こるべき事柄の啓示は、現在の勢力への有力な武器となる。注意深い研究の結果は、信仰を強め、清い生活への刺激となることはまちがいない。

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    罪とその結果から世界を回復する神の計画を知らず、名ばかりの教会が現在の状態において、神の計画を遂行する唯一の代行者であると誤解している間にも、二千年にもわたって福音が宣べ伝えられてきた世界の状況は思慮ある人に痛切な疑問をおこさずにはいわれない。そして、このような疑問は、真理以外の不完全なものによって容易に乗り越えられるものではない。

  事実、思慮深い観察者にとって、次の二つのうちのいずれかを認めざるをえない。

Is the church’s mission
to convert the world?

    一つは、現在の教会の使命は全世界を福音に帰依させることであると考えるのは大きな誤りであるということ、もう一つは、神の計画は全くの失敗に終ったのだということである。

  私達は、いったいどちらを取るべきであろうか?多くの人々が後者、すなわち神の計画は失敗に終ったとする見解に立ち、今後も更に多くの人々がそれを受け入れ、陰に陽に不信仰を増長させることは疑いない。このように堕落していく人々を援助することが、本書の書かれた目的の一つである。

 

 

宗教別に分類した実際的、相対的人類の数


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  Heathen

Moham- 
medans 
Jews    Roman
Catholics
Greek
Catholics
Protes-
tants
856
millions
170 
millions
8
millions
190
millions
84
millions
116
millions

                                      
                                                                                                

プロテスタント(1億1千六百万人) 116 millions  Protestants
ギリシャ正教(8千4百万人) 184 millions  Greek Catholics
ローマカソリック(1億9千万人) 190 millions  Roman Catholics
(8百万人) ユダヤ教 8 millions  Jews
回教(1億7千万人) 170 millions  Mohammedans
異教徒(8億5千6百万人) 856 millions  Heathen

 

 

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Relative Percentages
of World Population
Classified According to Religion

YEAR: 1881 1981
Heathen 60.5% 63.9%
Mohammedan 12% 13.3%
Jews 0.5% 0.3%
Roman Catholics 13.0% 13.1%
Eastern Orthodox 6.0% 1.7%
Protestants 8.0% 7.7%

Non-Christian Population in 1881 - 72.5%
Non-Christian Population in 1981 - 77.3%

 

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Nearly 2/3 of the world’s population are still heathen

 

 

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    次項に一つの表を示すが、これはロンドン伝導協会によって公表され、後にアメリカの長老教会の婦人伝導協会に採用されたものである。題して外国伝導のための黙訴であるが、それは、私達が救われるべき唯一の御名に関する世の暗黒と無知という悲しさを物語っている。

 “警告者The Watchman)と題するシカゴのY.M.C.A.が出版した機関誌にもこれと同じ表が掲載され、次のような解説がつけられていた。

   

世界の霊的状況に関するある人々の観念は、霞のように曖昧で不明瞭である。国内外における盛んな伝道活動のリバイバルは、多方面に及び、世界の国々か次から次へと福音を知らされ、それに伴って多額の伝道費がつぎこまれ、地上のいたるところで正しい福音伝道の努力が払われていると考えられる。

  しかし、今日、世界の人口は14億2千4百万人と見積られ、この表によれば、過半数、三分の二近くがいまだに異教徒であって、残る人々もほとんどはモハメッド教の信者、または実際にはキリストの福音を教えているとは言いがたいキリスト教化された偶像崇拝教会のメンバーであるにすぎない。

  名目的プロテスタント信者数、1億1千6百万人といっても、ドイツ、イギリス、アメリカではそのほとんどが不信仰の状態に陥っている者、迷信の虜になっている者、極端な無知の中に閉じこもっている者などである。

  一方8百万人のユダヤ教徒は、いまだにナザレのイエスを否定し、3億人以上が堕落信者であり、1億7千万人以上がモハメッドの前にひざまずき、その他、残りの人類のほとんどは今日に至るまで木石崇拝者、先祖崇拝者、または英雄崇拝者であって、これらの人々は、いずれにしても、すべてのものを支配し祝福する神ではなく、神の造った被造物を崇める人々である。これだけで思慮深いキリスト者の心を痛めるには十分ではないだろうか?

 

Budda2A.jpg (5870 bytes)     実に悲しむべき表である。ここでモハメッド教徒、ユダヤ教徒、異教徒の区別はあっても、一様にキリストを知らないという点では同じである。一部の人々は、この表を見てキリスト者の割合を悲観し、これはひかえ目すぎると考えるかもしれないが、私達はむしろ反対の意見を抱いている。

  この表は、名ばかりのキリスト者をむしろ飾り過ぎている。例えば、1億1千6百万人がプロテスタント信者とされているが、これは本当のメンバーの数をはるかに超えるものである。

  恐らく、成人のメンバーとして数えられるのは1千6百万人ぐらいであろう。

  そのうち、肉によらず、霊によって歩く者、キリスト、イエスにあって清められた者である小さき群の数は、百万人と言っても言いすぎるくらいであろう。

  また一般に教会のメンバーとして数えられている会員数の多くが幼児、子供であることを思いおこさねばならず、この傾向は特にヨーロッパの国々において著しい。

Is there hope
for past multitudes?
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     しかし、この表は人類の堕落を示す最悪の図ではない。これは現在の世代のみを示しているにすぎず、過去6千年の間に生まれたすべての人々が同じ無知と罪の中に閉じ込められた事実を考える時に、その光景のいかに暗黒であるかが分るのではないだろうか。その人口を考える時、確かにこれは恐ろしい表である。

今日存在する種々の信条は、私達が救われるべき人の名を知らずにいるこれら何10億という人類が永遠の拷問への道を直進すると教えているばかりでなく、ごく少数の聖徒を除いて11千6百万人のプロテスタント信者のほとんどは同様の運命をたどると教えている。

  その様な恐ろしいエホバの計画と目的を信ずる人々が、その伝道事業に熱心であること、そして彼らがそれに激怒しないことがむしろ不思議である。この様な信仰を持ち、その結論を知ることにより、人生の喜びのすべては奪われ、自然界のすべての輝かしい光景も暗雲につつまれてしまうのではないだろうか。


What is the fate
of the heathen?

    私達が正統派の異教徒の運命に関する見解を批判しているのではないことを示すために、外国伝道のための黙訴と題するパンフレットの中から一部を引用する、その結論として最後に書かれている文章は、次のようなものである。外国における無数の人々を福音教化せよ。10億の人口中、毎月10万の魂がキリストを知らずに死んでゆく。

人間の信条から見た、これらの見解が暗黒の様相を呈しているのに対し、聖書は輝かしく明るい視界を私達の前に広げている。それこそ本書において示そうとしている目的に他ならない、神の言葉によって、私達は神の偉大な救いの計画が決して失敗に帰するものではないことを信ずる。心悩ます神の子にとって、預言者・イザヤが預言したこの暗黒の状態と、それをいやす方法を知ることは大きな慰めである。

見よ、暗きは地をおおい、やみはもろもろの民をおおう。しかし、あなたの上には主が朝日のごとくのぼられ、主の栄光があなたの上にあらわれる。もろもろの国はあなたの光に来、もろもろの国はのぼるあなたの輝きに来る。